『だれば箱づめの亡者』は上演を延期します


1211日〜13日に予定していました、劇団清水企画第22回公演シアターZOO提携公演「だれば箱づめの亡者」は上演を延期することになりました。

 

シアターZOOとも話し合いを重ね、どうしようか色々と考えたのですが、やはり落ち着いて劇を観ていただくことがお客様にも我々にも良いことなのではないか、と考え、この公演を延期することに決めました。

新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、対策をしながらなんとか準備を続けて来ましたが、思うように稽古が継続できないこと、そして、公演を安全に開催するには、もう少し状況が落ち着いてからの方が良いのではないかとの考えから、今回の判断に至りました。


旗揚げ公演からずっと参加している役者の赤坂嘉謙が50歳になり「じゃあ、赤坂さん生誕50年の劇をやろう」と言って台本を書き、劇団としては3年ぶりの新作公演の予定でした。劇団ひまわりから3名の客演を招き、久しぶりの劇団での創作で、なかなかヘンテコな作品に仕上がりかけていたのですが、残念です。日程はまだ決められませんが「いつか上演しようね」と、みんなで話し合いました。

 

幸い、出演者・スタッフ共、体調不良者は出ていません。感染症対策をしながら、あせらずに稽古は続けて行こうと思っています。もう少し状況が落ち着いたら、上演します。その際は、改めてご案内させてください。

 

清水友陽




あの日、変わらぬ信号を待っていた。

青い空に赤信号、それは太陽だったかも知れない。 

押されないボタンのせい、でも私たちはそれに気づかない。 

そこから時間はたったのか、それとも刹那。

ばらばらの断片を、とんとんと揃えたら。

だれだろう。向こうにいるのは。 

だれだったろう。向こうにいたのは。 



亡者(もんじゃ)とは津軽の妖怪で、海で死んだ魂が、家に帰ることを言うそうだ。幽霊には、これまで会ったことはないけれど、死んだ者と話をしたことはあるような気がする。死とは消えることではない、記憶があるうちは、では記憶が亡くなるとどこにゆく、海を挟んだ向こうとこちら、さまよう者と、者たちとの、者語り。